2016/3/13 名古屋ウィメンズマラソン直前
NAGOYAを彩る女性ランナーたち
F清田真央(スズキ浜松AC)
師弟にとって重要な“初”マラソン
持久力が武器の大穴的存在

 清田と里内正幸コーチ師弟にとって、重要な“初”マラソンとなる。
 清田は地元愛知県の田原市出身で、中京大中京高からスズキ浜松ACに進んだ。高校時代に名古屋ウィメンズマラソン(か名古屋国際女子マラソン)の補助員をしたこともあるという。地元での記念すべき初マラソンだ。
 里内コーチが指導する選手の最初(で唯一)のマラソンは、松岡範子(当時スズキ浜松AC)の2011年4月のロンドンで2時間26分54秒で走っている。当初は名古屋国際女子マラソンを走る予定だったが、震災で中止になって日本人選手たちがロンドンにスライド出場したときだ。
 松岡にとっては初マラソンだが、01年東アジア大会代表や日本選手権上位入賞など、トラックでは十分すぎる実績を残していた。
「育てたトレーニングいうよりも、彼女が自分で出した記録だと思っています。育成という意味では清田や牧川(恵莉)が第一歩という気持ちでやってきました。あの子たちを勧誘したときから、2020年のオリンピックでメダルを取ることを意識していました。そのためにはリオ五輪の年に本気で勝負をする必要があると思っていたんです。今回、選考にからむ走りをしたいと思っています」

 走りの特徴は、同期の牧川や安藤友香と比べ、持久的要素に優れていること。2時間22分30秒(派遣設定記録)を明言している数少ない選手でもある。
 昨年の丸亀ハーフでは日本人トップの2位。10月のバレンシアでは1時間10分31秒の自己新をマーク。
 12月には14日間で560kmを走った。50km走にもトライしたことで、40km走を抵抗なく行えるようになった。沼田未知(豊田自動織機)と同様、予定していた練習メニューの変更はいっさいなかった、という。それだけ走り込んでも1月の全国都道府県対抗女子駅伝9区では31分55秒(区間9位)で走っている。
 40km走も1本だけレースに近い設定で行い、想定以上のタイムが出た。5km16分55秒〜17分00秒ペースに抵抗はないという。

 今大会の大穴的存在だ。


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